田舎で再起の為に必要だったもの

近年の不況で終身雇用というのが崩れ去っている今、多くの人は「この会社にずっと居ていいんだろうか?」と悩んでいると思います。私もその一人でして、前々から大学卒業後に入れた会社で働き続ける事に疑問を持っていました。

しかしそれだけではありません。私は元々職場での対人関係構築が苦手で、昔の方にありがちな『飲み会に出ない人間は信用出来ない』という風習に嫌気が差していました。運が悪い事に私の勤めていた会社はそういった人が上層部に多く、自分の時間を奪われて媚びを売る事に心底疲れていたのです。

そんな生活を30代まで続けていて、そこで我慢も限界でした。唯一今の会社で良かった点の収入を上手く貯めこんで、田舎で暮らそうと考えていたのです。

再起の為に田舎に移るというのは安直かもしれませんが、人付き合いを強制する会社に人混みの真ん中にあるような賃貸アパート暮らしでは、人との関わりを最低限に減らす事もままなりません。だからこそ、私は静かな田舎暮らしに憧れていたのです。

貯めたお金で農業をするつもりで、そのための勉強もしていたのですが、やはり住む場所というのも必要になります。農業に必要そうなお金くらいはあると思ったのですが、家を一括で買えるほどの資金というにはさすがに足りません。そこであまり作りたくなかった借り入れ…住宅ローンを組んで家も購入する事にしたのです。

不安を払拭してくれた住宅ローンの低負担

農業は最初が儲けないと聞きましたし、そうなると住宅ローンの支払いも…と思っていたのですが、それは心配し過ぎだったのです。住宅ローンの金利というのはせいぜいが1%と少しくらいだったので、金利による負担はそこまで気になりません。

さらに田舎の家という事で土地自体も安く、中古物件だったので購入金額も抑えられましたので、購入金額に対して発生する利息の金額で見ても大した事はありません。住宅ローンで高負担というのは、都内マンション購入くらいのものじゃないでしょうか。

さすがに農業に関しては素人からのスタートだったのでまだまだ思うように利益が出ていませんが、住宅ローンの負担が予想よりも少なかったおかげで、貯めたお金から逆算してもすぐに困るような自体にはなりません。今後は静かな環境でのんびりと農業で生計を立てて、住宅ローンも完済してのストレスフリーな生活を送りたいです。