どんな条件でも使い方が悪いと意味が無い
前回は住宅ローンの良い利用例をご紹介させていただいたように、住宅ローンというのは使う人次第でその姿を大きく変えます。
前回がマンション購入を例にしたお手本だったので勘違いしそうですが、マイホーム購入においてももちろん住宅ローンは役立ちます。家賃と住宅ローンの長期に渡る費用対効果の違いからも分かる通り、住宅ローンも利用タイミングなどで生涯に使う費用に大きく差をつける事も可能なのです。
しかし、誤った住宅ローンの運用法をしてしまったおかげで、何も得られないどころか借金まみれになってしまった人も居ます。何故そこまで落ちてしまったのか、今回は悪い住宅ローンの利用例から見ていきましょう。
住宅ローンの悪い利用例とは
公務員であるBさんは、言うまでもなく住宅ローンの審査を楽々通過してマイホーム購入をしました。公務員というのは安定した地位であり給与面でもこの不況の中では良い方で、借り入れ審査においてはかなり有利です。そうなると返済も楽…のはずだったのですが、そこはやはり借り入れのさだめがあります。そう、どんなに収入が安定していても、使う人にその意識が無ければ意味が無いのです。
何故ならBさんはギャンブル好きだったのです。もちろん趣味の範囲でのギャンブルなら返済に支障をきたす事は無いのですが、Bさんは依存症と言えるくらいにギャンブルにのめり込んでいたのです。
(⇒借り入れ返済中に浪費を避けたい理由)
そして自らの公務員という立場を活かして他の借り入れ先からお金をどんどんと借りてしまったのです。こうなるともう、待ち受ける結果というのは想像に難くありません。
ギャンブルというのは勝つ事はあっても負けることの方が多く、当然負けが続いて借金ばかりを増やしてしまったBさんはそのうち他の借り入れどころか住宅ローンも払えなくなってしまい、家を手放す事になりました。手放すと言えば任意売却ですが、それでローンを補えるどころか、売却後も借金返済に追われる事になります。
(⇒住宅ローンが払えないなら任意売却をするべきか)
今回の反省点とは?
今回の悪い例で分かる事は『住宅ローンの支払いがあったのにそれを優先して考えられなかった』事が挙げられます。前回はまさにこの逆で住宅ローンの支払いとその他の出費を優先した立ち回りでしたが、今回の失敗は公務員という安定した収入がありながらも、こうした事態を想定できなかったBさんの計画性の無さが露呈される格好となりました。
ギャンブル好きであっても審査には影響しませんが、過度のギャンブルが後になって響く事があるように、住宅ローン支払い中はせめて節約を意識できるようになっておきたいものです。